ヨーロッパ最大級!オランダの都市型農業ツアーで未来の農業見学をしてきたよ!
2017/01/21
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みなさん、「農業」に対するイメージはどんなものですか?
田舎?地方?高齢化?
私の場合は、小さい頃に祖父母の畑耕しや芋ほりの手伝いをよくしていて、どんどん腰の曲がっていく祖父母を見ては子供ながらに「農業って大変なんだな~」と漠然と感じていました。
若者が興味を持つ対象とは程遠いイメージのある農業ですが、最近では農業の形がどんどん進化してきていますよね。
ビル屋上のグリーンハウス、IT農業、都市型農業など。
特にオランダは農業先進国ともいわれるほど農業技術が進んでおり、日本の九州サイズの小国でありながら世界第2位の農業輸出国。
そんなオランダの都市デンハーグ中心部に、ヨーロッパ最大級の都市型農業を営む企業「UrbanFarmers」の施設が新しく出来ました。
オープニングツアー募集をしていたため、即決でチケット購入。
オランダの都市型農業ツアーに参加してきました!!
今回はそのツアーの様子について紹介していきます。
そもそも「都市型農業」ってなに?
まずは「都市型農業」について。
都市型農業とは、一般的には「都市近郊で行われる農業」を意味し、英語ではUrban FarmやCity Farmとも呼ばれています。
2050年には世界人口が約90億人にも膨れ上がり、その70%以上が都市部に集中すると予測されている今、都市部のさらなる環境汚染やCO2の排出増大、自給率の低下などの問題は避けては通れない道。
そこで、人口や建物が集中している街にも緑や水、自然空間をもたらすことはもちろん、都会の限られたスペースでも野菜・魚・家畜等を同時に効率よく営むことで、それぞれの有機廃棄物を循環させ環境保全や自給率向上を実現させるというものが「都市型農業」の取り組みです。
ヨーロッパ最大級の都市型農業を営むスイス企業「UrbanFarmers」
UrbanFarmersは2011年7月にスイス人Romern GausとAndreas Graberによって設立され、スイスやオランダ、ドイツなど、ヨーロッパ各国で都市型農業施設を営んでいます。
企業のビジョンは、食物すべてのうち20%以上が都市部だけでも自給できる仕組みを作ることだそうです。
また、駐車場や庭に収まるサイズの農業用コンテナを学校や一般向けに販売し始めており、農業の新しい形を模索し続けています。
そんなUrbanFarmersは今年5月、オランダの都市デンハーグにてヨーロッパ最大級規模の都市型農業施設「UF de Schilde」を新しくオープン。
この施設内を見学できるオープニングツアーに参加してきました。
デンハーグ農業施設「UF de Schilde」のツアー様子
デンハーグ中央駅から約4kmほど離れたところにそびえ立つ7階建ての農業施設「UF de Schilde」では、現在6階~7階(屋上)が農業施設として利用されています。
屋上にあるグリーンハウスがすでに確認できますね。
階段をせっせと上って6階まで上がります(エレベーターもあります)。
途中階では当ツアー参加者同士のパーティーも開かれていました。
設立者兼CEOのRomanやその他社員も顔をそろえています。
6階フロアでは、ティラピアと呼ばれる白身魚の養殖がコンテナごとに行われていました。
ここで養殖されたティラピアは、同じ建物内のレストランやクッキングスタジオ、その他デンハーグの店舗にも今年9月から提供し始めるそう。
餌は時間ごとに自動で与えられ、魚の糞が混じった水はバクテリアによって窒素循環(魚の糞に含まれたアンモニアをバクテリアが食べて肥料に変えてくれる)され、その肥料をたっぷり含んだ水は屋上にあるグリーンハウスへと運ばれていく仕組みだそうです。
屋上の植物へと運ばれた肥料入りの水は、植物が肥料部分を吸収し純水となってまた魚のコンテナ内に戻っていくので、水の無駄も一切ありません。
こうした養殖と水耕栽培を組み合わせた共生環境を作る仕組みは「アクアポニックス」と呼ばれています(下の図参照)。
下の写真は、魚の糞を食べて肥料に変えてくれるバクテリアたち。
近くで見ると黒い物体がちゃんと目で確認できます。
次に、屋上のグリーンハウスへ。
ここでは、土を使わない水耕栽培を利用してトマトやレタス、きゅうりなどを育てています。
上記で説明した完全循環式を採用して水の無駄を省くことで、土壌栽培と比較すると水の使用量は10分の1で済むのだとか。
栄養のある土壌環境に乏しい都市部には、こうした水耕栽培はめちゃくちゃ有効なツールですね。
閉鎖された空間での栽培なので、太陽光を利用しながらも1年中安定して新鮮な無農薬野菜を都市部住民に供給することも可能となります。
以上、デンハーグの都市型農業「UF de Schilde」でした。
農業の形一つにしても、ちょっとした工夫やアイデアを融合させることで、より生産性が高まるだけでなく、環境にも優しいシステムが作り出せているのはスゴイこと。
私も自宅でコンテナ買って水耕栽培やってみようかな、とちょっと本気で思っちゃったくらいに(笑)。
食べ物を自宅内で自給できるようになったら最強ですよね。
今度機会があれば、IT技術を駆使したオランダの農業施設にも足を運んでみようと思います。
★UrbanFarmersのデンハーグ都市型農場「UF de Schilde」
住所:De Schilde, Televisiestraat 2-4, 2525KD, The Hague
公式HP:urbanfarmers.com
ツアー申込み:urbanfarmers.nl
UrbanFarmers設立者のTEDスピーチ:youtu.be/r-fHY43qLWs
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