国中が熱狂！サッカー大国のオランダ

2015/09/15 2015/06/09

サッカーが国民的スポーツであるオランダ。
こちらに住み始める前からそのことについて知ってはいましたが、オランダ人がこんなにサッカーが大好きでテレビでも常に取り上げられていることにはビックリしました。
そんなサッカー大国オランダについて、現地人から実際に聞いて学んだことも含めて今回は詳しく書いてみたいと思います。

なぜオランダのサッカーチームは強いのか
まず、オランダの土地は山も無くとにかくフラットなので、サッカーやアイススケート、ホッケーなど平地でできるスポーツが盛んになったという背景があります。確かにオランダはサッカーだけでなくアイススケート、ホッケーでも優秀な成績を常に収めている強豪国です。
また、オランダのTVではいつもサッカーや選手に関する情報が多く、サッカーが上手になることは多くの子供たちにとって一番の憧れや目標であるそう。日本サッカー協会(JFA)の選手登録者数は日本人口の0.75%に対し、オランダのサッカー協会(KNVB)選手登録者数はオランダ人口の7%にも至り、オランダにとってどれだけサッカーが重要で盛んな国であるかがわかります。オランダの政府や自治体もサッカー協会への投資に力を入れており、その額は一年で10億円にも昇るそう！こうして国全体で体制を整え、選手を支援サポートしていることがオランダのサッカーチームを強くする大きな理由の一つなのかもしれません。
そして先程も少し触れたホッケーについてですが、オランダのサッカー監督や選手たちはホッケーの試合をよく見に行き、そこからサッカーに使える戦略を常に学び実践に取り入れているそう。1970代に一躍有名になったヨハン・クライフ選手の「トータルフットボール」(個々の選手が流動的にポジションチェンジをし、渦を巻くようにチーム全員でダイナミックに機能すること)というサッカーの戦略も、当時ホッケーの試合から学び活かしたものであるそう。異なるスポーツ戦略の知恵を活かしてサッカーに取り入れる柔軟さも、競合チームとなった秘密のようです。世界中の国がオランダ人コーチを求める理由もなんだか理解できますね。

いつも優勝まではたどり着けないアンラッキーなオランダ
1974年のワールドカップでは決勝でドイツに負け、1978年には決勝でアルゼンチンに負け、2010年にはこれまた決勝でスペインに負け…。なぜかわかりませんが、優勝の一歩手前の決勝戦で敗戦してしまうことが多いオランダ。世界からは「ワールドカップ決勝戦でいつも負け優勝できない国No.1」とまで呼ばれる始末…(泣)
ヨーロッパの国々のみで行われるUEFA欧州選手権では、1988年にオランダがドイツを破り優勝した成績もあるのに、なぜかワールドカップではこれまで一度も優勝したことがないというなんとも不運な事実。日本人でありながらもオランダ在住者の私としては、次のワールドカップでは是非オランダに優勝を勝ち取ってもらいたいものです！

現在の有名なオランダのサッカー選手トップ３
実際にオランダ人から聞いた、現在オランダで人気のサッカー選手トップ3について紹介したいと思います。
・No.1 Arjen Robben(アリエン・ロッベン)
フローニンゲン州出身の1984年生まれ。バイエルン・ミュンヘン所属。ポジションはフォワードおよびミッドフィールダー。世界で最も足が速いサッカー選手に選ばれており、その速さは37km/h(100メートルを約10秒で走る)。その爆発的なスピードと世界最高と称されるドリブルが、オランダだけでなく世界中のサッカーファンを魅了している。
・No.2 Wesley Sneijder(ヴェスレイ・スナイデル)
ユトレヒト出身の1984年生まれ。ガラタサライSK所属。ポジションはミッドフィールダー。オランダで最も多くの試合に出場し経験を積んでいる努力家の選手として有名(時間に換算するとトータル144時間)。
・No.3 Robin van Persie(ロビン・ファン・ペルシ)
ロッテルダム出身の1983年生まれ。マンチェスター・ユナイテッドFC所属。ポジションはフォワード。オランダのサッカー選手の中で最も多くのゴールを決めたことからオランダの国民から大人気(現在49ゴール)。

熱烈なサッカーファン
オランダは個人主義の国ではありますが、オランダのサッカーの試合が始まった途端、国民全体が一つにまとまりオランダのカラーであるオレンジ色を全身にまとって熱狂的に応援します。また、プロサッカーの試合があれば、どこで開催されようが関係なく試合会場へ足を運び応援に駆けつけるほど。下の動画はオランダの熱烈サッカーファンの実際の様子です。(参考動画:YouTube)